【ヴェロキラプトル】頭がよくて、脚も速い! 鳥の祖先の獣脚類 | 恐竜図鑑
頭がよくて、脚も速い、小型肉食恐竜ヴェロキラプトル。羽毛が生えていたけど、それはからだを温かく保つため。空を飛ぶことはできなかったよ。集団行動のイメージが強いけど、じつは一人でいるのが得意。獣脚類というグループで、「鳥の祖先」とも言われているんだ。
ヴェロキラプトルの自己紹介
ぼくの名前はヴェロキラプトル。これからぼくの自己紹介をするよ!
[名前の由来] ぼくは「すばやい泥棒」さ!
ぼくの名前は、ラテン語で「すばやい泥棒」という意味。
ヴェロキ (velox) = すばやい
ラプトル (raptor) = 強盗、略奪者
「残忍なハンター」とも呼ばれているよ。
でも泥棒なんて……なんでこんな名前つけられちゃったんだろうね。
ぼくは肉食恐竜。そして足もすごく速かった。
ほかの恐竜の赤ちゃんも食べることがあったし、ぼくの動きがすばやく獲物(えもの)を盗むように見えたから、こんな名前がつけられちゃったのかなぁ。
[身体の特徴] ほんとはそんなに大きくないんだ。
ぼくたちヴェロキラプトルは、映画『ジュラシック・パーク』で実際の2倍の大きさで登場したから、けっこう大きいと思われてるけど、ほんとうは小さめ。
鼻の先から長い尾の先までのからだの長さは、1.8mぐらい。
人間の大きめの男の人が横になったら同じぐらいの長さだね。
走るのがすっごく速くて、うごきも軽やか。頭もよかったよ。
あしの2番目の指にはとっても大きな爪があって、獲物(えもの)をしっかりと押さえつけることができたんだ。
そんなぼくだけど、なんといっても一番かっこいいところは、からだをおおっていた「羽毛(うもう)」!
うでにも羽毛が生えていたけど、これは空を飛ぶためじゃなくて、からだを温かく保ったり、仲間へのアピールでつかったりしていたよ。
ちなみにぼくたちはティラノサウルスとおなじ「獣脚類(じゅうきゃくるい)」というグループにぞくしているんだけど、ぼくたち獣脚類はなんと! 「鳥の祖先」って言われてるんだよ。
鳥が恐竜だった!? びっくりするよね。
[性格・行動] じつは一人で狩りをしていたんだ!
映画『ジュラシック・パーク』にでてくるぼくたちって、友だちと一緒に集団行動していたよね。
本とかでも集団で走っている絵があったりすることもあるから、みんなはそのイメージが強いんじゃないかな。
でもじつはね。そんなに集団で行動することはなかった、と最近言われているよ。
狩りも、食事も、一人ですることが多かったんだよ。
思ってた感じと違うかな?
ぼくのすばやい動きと、食べるものや狩りのスタイルから、「残忍なハンター」って呼ばれてるけど、ぼくたちは生きるために普通に狩りをしていただけなんだ。
だから、そんな悪い感じで思わないでほしいなー!
[食べ物] 早く走って、するどい爪で獲物をゲット!
ぼくたちヴェロキラプトルは、狩りが得意な肉食恐竜!
食べていたのは、小さなトカゲや哺乳類、恐竜の卵や赤ちゃん恐竜なんかのお肉系だよ。
獲物(えもの)を見つけるのはすっごく得意。
大きなステップをふみながら速く走って、スルドイ爪で獲物をゲット!
爪はいつも地面につけないで歩いていたから、いつもシャープな状態を保っていたんだ。
あと、夜狩りもできたかも、なんて言われているよ。
[頭脳・五感] 頭がよくて有名! 目も鼻も耳もよかったよ!
ぼくの脳は、体に対してかなり大きいんだ。
だから、ぼくたちは恐竜のなかではかなり頭がいいほうだったんだよ。
でもね、映画とかでかかれているように、人間をだますほどじゃないんだ。タカやハヤブサと同じぐらいの頭のよさだったよ。
あと、目も鼻も耳もよかったんだ。
まず鼻! ぼくの脳はにおいに関係する部分がすごく大きい。
だから獲物のにおいをすぐにかぎ分けることができたんだよ。
あと目のよさ。ぼくたちの目は、夜でも明るく見えたんだ。
だから、夜でも獲物をみつけることができたのさ。
そして耳について。耳もすっごくよかったから、音で獲物をみつけることができたし、危険を感じたらすぐに逃げることができたんだ。
ぼくたちは狩りに必要な才能をいっぱいもっていたよ。
だから、「すばやい泥棒」であり、「残忍なハンター」でもあったんだ。
[歩き方・速さ] プロの自転車レーサーの速さだよ!
ぼくたちヴェロキラプトルは、とっても速く走ることが得意だったよ。
二足歩行で、動きもすばしっこい。
走ったら時速40キロ近くなんてウワサも!
今でいうと、プロの自転車レーサーと同じぐらいかな。
なんでそんなに早く走れたかって? その秘密は、足としっぽにあったよ。
ぼくたちの足はとっても大きくて、筋肉質。
とくにぼくたちの「脛(すね)」っていう骨が長くて、それが歩幅を広げて速く走るのに役立ってたんだ。
だから長い距離をすばく走ることができたんだよ。
あと、長くて硬いしっぽ。これも高速で走るときバランスを保つのに役立ってたんだ。
だから、コーナリングとか、細かい動きも得意だったんだよ。
[場所・時代] モンゴルの砂漠に住んでたよ!
住んでいたのは今のモンゴルのあたりで、好きな場所はゴビ砂漠の辺り。
ちなみにどんな時代に生きていたかっていうと、約7400万~7000万前の白亜紀後期。
同じころ、近い地域には、プロトケラトプス、オヴィラプトル、タルボサウルスなんかがいたんだよ。
どう? ぼくのことわかってくれたかな?
映画でみるのとだいぶ印象がちがうかもしれないね。
でもここで紹介したぼくのことは、まだどれも研究者たちが調べているところ!
これからまた違ったぼくの姿が、見えてくるかもしれないよ。楽しみだね!
ヴェロキラプトルのスペック表
名前 | ヴェロキラプトル (Velociraptor) |
分類 | 竜盤類>獣脚類 |
全長 | 1.8m |
体重 | 7キロ |
食べ物 | 肉食恐竜/他の生き物 |
時代 | 白亜紀後期(7400万~7000万年前) |
生息地・発見地 | モンゴル |
動き方 | 二足歩行 |
ヴェロキラプトルのグッズ
恐竜フィギュア
シュライヒ 恐竜 ベロキラプトル フィギュア
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ドイツのフィギュアで有名なブランド「シュライヒ」。手作業で丁寧(ていねい)に作られていて、とってもリアルでクオリティが高いよ。
マテル ジュラシックワールド ヴェロキラプトル
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映画『ジュラシック・ワールド』の世界観を再現したフィギュア。背中のボタンを押すと、するどい爪で攻撃するよ!
レゴ
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