「草食恐竜」と「植物食恐竜」ってちがうの?
「草食」とはウシやウマみたいに「草」を食べること。
でも、恐竜が生きていた時代には、なんと、いまでいう「草」は生えていなかったんだ!
だから、少し前までは「草食恐竜」と呼ばれることが多かったけど、いまでは「植物食恐竜」ということばが一般的なんだよ。
図鑑とかでも、トリケラトプス、ステゴサウルス、ブラキオサウルス、アンキロサウルス、スティラコサウルス、パラサウロロフスたちは「植物食恐竜」って書かれているよね。
でも「草」が生えていなかったって、どういうことなのかな。
草っていうのは、地上にでている部分がやわらかくて、木のようにかたいところができない植物(イネ科植物)のこと。でも恐竜時代にはそれらは生えていなかったんだ。
かわりに生えていたのは、シダ植物と、マツやソテツ、イチョウなどの木の実ができる裸子(らし)植物。
あと、白亜紀のはじめころには、花をさかせたりくだものがなる被子(ひし)植物が登場!
植物食恐竜たちは、これらの植物を食べていたんだよ。
植物食恐竜たちの食事内容はというと……
まず、「葉っぱ」!
これが植物食恐竜のおもな食事だったよ。
シダやソテツの葉っぱを食べる恐竜もいたし、被子植物がでてきてからは、その葉っぱを食べる恐竜もいたんだ。
それから、「木の実」や「松ぼっくり」。
裸子植物には、木の実や松ぼっくりなどができるんだ。
これらを食べる恐竜もいたんだよ。
松になる銀杏(ぎんなん)なんかは、とてもおいしいごちそうだったかもしれないね。
さらに、「果物」も。
被子植物は花をさかせて、果物をつくる植物。
恐竜が生きていた時代の後半(白亜紀のはじめころ)におおくみられるようになったよ。
色あざやかで、香りもいいから、きっと恐竜たちも大好きだったんじゃないかな。
あとは、「根っこ」も食べていた恐竜もいたんだ。
なかには地面をほって根っこをみつけて食べる恐竜もいたんだよ。
こんなふうに恐竜たちは、葉っぱだけじゃなくて、いろんなものを食べていたんだね。
だから、「植物食恐竜」って言葉のほうがぴったりで、しっくりくるよね!