【アンキロサウルス】背中によろい、しっぽにハンマーの鎧竜| 恐竜図鑑
最大級の鎧竜(よろいりゅう)、アンキロサウルス。頭から尾までびっしりおおう背中の鎧と、肉食恐竜をもけちらすしっぽのハンマーが最大の武器。においをかぐのが得意で、ちかくの敵をすぐにかぎわけ、にげることができたよ。葉っぱ大好き植物食恐竜。
アンキロサウルスの自己紹介
ぼくの名前はアンキロサウルス。これからぼくの自己紹介をするよ!
[名前の由来] ぼくは「連結したトカゲ」さ!
ぼくの名前にある「アンキロ」は、ギリシャ語で「癒合(ゆごう)した、連結(れんけつ)した」という意味。
そして「サウルス」は「トカゲ」だから……
この2つを組み合わせて、「連結したトカゲ」という意味なんだよ!
でも、なんでぼくの名前に「連結」がはいっているか、フシギだよね?
それはね、ぼくの背中にはゴツゴツ・ボコボコした鎧(よろい)がびっしりついていて、それがくっついて、つながっているように見えるからなんだよ。
この鎧はぼくのからだのなかの一番の自慢!
だから名前にも入っているんだ。
[身体の特徴] 鎧としっぽのハンマーで肉食恐竜を撃退!
ぼくたちアンキロサウルスは、見ためがゴツゴツしてて、かっこいい!ってよくいわれるんだ。
一番かっこいいところは、背中にあるボコボコした鎧(よろい)。
この鎧、頭から尾まで100個以上びっしりとついていて、骨とケラチン(人間の髪や爪にもあるものだよ)でできているんだよ。
これを使って、肉食恐竜から守るんだ。
後ろからおそわれても、これで身を守ることができたよ。
みつかったぼくの化石のなかには、なんと! 背中にティラノサウルスの歯がささっていたものもあるんだ。
ぼくの鎧がどれくらい強かったか、わかってくれたかな!?
でも、おなかはおおわれていないから、おなかをおそわれたら……危なかったけどね。
おなかをねらわれたら、地面にペタっとぐずくまるようにしておなかを守っていたんだ。
あともうひとつ、ぼくの自慢きいてくれる?
それはね、しっぽのハンマーみたいな部分。
これはしっかりとくっついた7つの骨で作られていて、とっても重いんだよ。
だから、ぶんぶん左右に振り回すと肉食恐竜でも骨が折れちゃうんだ。
肉食恐竜におそわれても、これでガード。
すごいでしょー!
ぼくみたいにからだが鎧(よろい)でおおわれていて、しっぽ(尾)に身を守るための武器をもっている恐竜は、「装盾類(そうじゅんるい)」ってよばれていて、おなじグループにはステゴサウルスがいるんだ。
体は短くて、がっしり目。
大きさはバスと同じぐらいで、長さは7メートルぐらい。
体重は約4000キロもあって、サイの3倍くらいあったんだ。
大きくてゴツゴツしたおもいからだを支えるために、あしは太くて短め、がっしりしていたよ。
[性格・行動] ひとりが好き! だけどたまには仲間で集まることも
ぼくたちアンキロサウルスは、長い距離(きょり)を歩いて移動するのはちょっと苦手。
だから、ほとんどの時間はひとりで、せまい範囲(はんい)で生活していたんだよ。
でもねじつはね、若いアンキロサウルスが一緒にいる化石とか、おとなたちが小さなグループをつくって集まっていた化石とかがみつかったりもしているんだ。
だからもしかしたら、ある時期に限定で、あつまって生活していたかもしれないね。
どうして仲間であつまるのか、いつ集まるのかとかは、研究者のひとたちがまだ調べているところ。
ぼくたちの性格とか行動は、まだまだナゾがいっぱいなんだよ!
[食べ物] 葉っぱ大好き! でも、葉っぱ以外も食べちゃうよ!
ぼくは植物食恐竜だから、草や葉っぱが大好き!
とくにシダとか、広いところに生えている葉っぱが好きだっだよ。
あ、それとじつは、フルーツも!
で、どれくらい食べてたか知りたい?
なんとね、ぼくは一日で60キロもの植物を食べてたんだ。
それって大きなゾウさんが食べるくらいの量なんだって。
ぼくのからだは大きいからその分たくさん食べることができたんだよ。
ぼくのお口のなかには、小さな歯があって、その歯はすりへっていたから、食べ物は丸のみじゃなくて、少しかんでから食べていたんだよ。
あとね、ひとつ面白い話があるんだ!
ぼくの鼻はほかの恐竜たちとちがって横に向いていて、顔を地面につけて、地面をほって根っことか茎(くき)とかを食べていたかもってウワサもあるんだよ。
だからぼくの食事は、葉っぱだけじゃなくていろいろなものを食べて、バラエティゆたかだったんだ。
[頭脳・五感] 頭はあんまり……鼻はバツグンによかったよ!
ぼくたちアンキロサウルスの頭はそんなによくなかったっていわれていて、脳のサイズは、クルミ2個分。
これってからだの大きさのわりには、すっごく小さいんだ。
そのせいもあってか、視力はすっごく悪かったんだ。
耳もよくなかったよ。
でもそのぶん、鼻はすっごくよかったんだよ。
肉食動物が近くにいると、においですぐにわかって、にげることができたんだ。
おいしい食べ物をみつけることも、鼻がいいから得意だったよ。
だからとっても長いあいだ、地球上に存在することができたんだ。
[歩き方・速さ] 四つの足で、のんびりノッソノッソ歩いたよ!
ぼくたちアンキロサウルスは、四つ足で歩く、四足歩行(しそくほこう)。
歩く速さは時速約5キロメートルで、人間が歩くのとおなじぐらい。
のんびり、ノッソノッソと歩いてたんだよ。
地面に近いところをゆっくりと歩きながら、まわりのシダを食べていたいたけど、背中の鎧としっぽハンマーのおかげで、肉食恐竜のティラノサウルスにおそわれても、やられずにすむことも多かったんだ。
[場所・時代] ジュラ紀じゃなくて、白亜紀だよ!
住んでいたのは今のカナダやアメリカのあたりで、アメリカのモンタナ州やコロラド州、そしてカナダのアルバータ州でぼくの化石がみつかっているよ。
好きな場所は葉っぱがたくさんあった陸地!
生きていた時代は、約7000万年から6600万年前の白亜紀の最後のほう。
同じころには、ティラノサウルスやステゴサウルス、トリケラトプスなんかも生きていたんだ。
どう? ぼくのつよさの秘密、わかってくれたかな?
植物食恐竜だけど、かたい鎧としっぽのハンマーがあったから、強い恐竜たちになかなかやられずにすむことができたんだよ。
こんなかっこいい見ためだから、すっごく人気があって、アニメとか映画に登場することも多いんだ。
アニメ「ギガントサウルス」ではメインキャラクターの一人「マズ」として登場。「ジュラシック・ワールド」シリーズでも、青い子どものアンキロサウルス「バンピー」でおなじみ。そして映画「ディノ・キング」でもサイカニア(アンキロサウルスの仲間)の「サイ」として活躍しているよ!
アンキロサウルスのスペック表
名前 | アンキロサウルス (Ankylosaurus) |
分類 | 鳥盤類>装盾類 |
全長 | 7.0m |
体重 | 4トン |
食べ物 | 植物食恐竜 |
時代 | 白亜紀後期(約7400万~6700万年前) |
生息地・発見地 | カナダ、アメリカ |
動き方 | 四足歩行 |
アンキロサウルスのグッズ
恐竜フィギュア
シュライヒ 恐竜 アンキロサウルス フィギュア
シュライヒ 恐竜 アンキロサウルス フィギュア
ドイツのフィギュアで有名なブランド「シュライヒ」。手作業で丁寧(ていねい)に作られていて、とってもリアルでクオリティが高いよ。
マテル ジュラシックワールド(JURASSIC WORLD) アンキロサウルス(バンピー) 【全長:30㎝】
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